レッド・ミルレンニュームの親をたどって出てきたシャスラ・ブラン。シャスラもぶどう品種のひとつだけれど、実際のところ、日本ワインで検索をかけても、1つもヒットしない。どこかで作られている可能性はあるけれど、少なくとも商業ベースには乗ってこない。
そもそも、シャスラ(シャスラ・ブラン)自体、スイスのワインが有名だけれど、そのスイスワインでさえも「幻の」と言われるくらい、輸出量が少なくて、日本で入手するのは、困難とのこと。
ただ、日本ワインに使うぶどう品種の系図を作成していくと、この「シャスラ」がところどころに顔を出す。
まず、前回作成したレッド・ミルレンニュームと甲斐路の関係より、ミルレンニュームの親としてシャスラ・ブランが登場。これは、レッド・ミルレンニュームの祖父母。
次の図にある、ベーリーの親としてのトリンプの親がコンコードとシャスラ・ミュスケ。これが、シャスラ・ブランの変異種であることは、名前からわかる通り。
ということは、ベーリーは川上品種4種の親だから、マスカット・ベーリーAにもシャスラの痕跡が。ということは、同じく川上品種のベーリーアリカントAとローズ・シオターにも。
ブラック・クイーンになると、ベーリーと対になる片親ゴールデン・クイーンの系図の中にシャスラ・ブランがあるので、さらにシャスラの影響がありそう。
もちろん、その子孫である甲斐ノワールにも。
サンセミヨンの親である、笛吹の親系統にもシャスラ・ローズが。
他にもあるとは思うのだけれど、今のところ、系図に入れているのは、これくらい。この黒字で入れたぶどうには、どこかにシャスラの痕跡が残っているのかも?
ただ、シャスラ自体を味わってみないことには、何がシャスラなのか、わかんないはず。(味わったら、わかるかというと、それもまた別の話だけど)
ドイツでもシャスラのワイン、作ってるみたいだから、息子が帰省の時に買ってきてくれないかなー、でも、現在渡航禁止エリアです。