コンコードは長野100%?

以前から、コンコードと言えば長野だったのですが、直近のデータ(酒類製造業及び酒類卸売業の概況(令和3年調査分))によると、「ワイン原料用国産生ぶどうの生産量(受入数量)」のうち、コンコードは1835トン。そのうち、長野県産が1835トンなので、コンコードのぶどうはほぼ長野県で作られていると言ってよいようです。
ただ、ワインに使われているコンコードの量ということになると、長野県は1823トン。1835-1823=12のうち、10トンが山梨県で使われています。(都道府県別のワイン原料用国産生ぶどうの品種別受入数量)残りの2トンはどうやら、東京っぽい。けど、誤差の範囲でどこかで使われている可能性も。

東京や横浜のワイナリーでは、都内県内ではなかなか自主農園とはいかず、近隣の山梨や長野をはじめ、東北地方などからブドウを搬入している場合も少なくないのですよね。

ちなみに、東京産のコンコードのワインはBookRoad ~葡蔵人~ ワイナリー(東京都台東区) から出ていて、こちらは長野県の安曇野産のコンコードを使っているようです。

ブドウ品種としてのコンコードは、ベイリーの祖先。ただ、日本でワインにされがちなナイアガラやキャンベルアーリーのルーツでもあります。

北米品種の相関図の系図を再掲すると、他の品種との関連も見えてくるはず。