温故知新な品種、フィアーノ

日本全国各所で熱中症アラートが出る頃、シャトー・メルシャン桔梗ヶ原ワイナリーで笠かけサポーターとして一日を過ごしたのでした。
自宅近辺のアラート情報が頻繁に入る中、桔梗ヶ原は暑くないわけではないけれど、通り抜ける風が心地よいくらいの日和。というのも、この地は標高700メートル、標高1000メートルの軽井沢には及ばないものの、気候的にはちょっとした避暑地なんですね。

桔梗ヶ原ワイナリーで扱うぶどう品種も、メルローを中心としたヨーロッパ品種。
笠かけをしたのも、メルローの畑でした。
このメルロー畑のかたわらに、樹勢の良いフィアーノという品種が植えられていました。

このフィアーノという品種。
南イタリアで古く(古代ローマ時代)から栽培されている品種で、イタリア南部のカンパーニャ州やシチリア島での栽培が中心。このぶどうから作られたワインは、「アピアニス(ミツバチに愛された)」と呼ばれ、ぶどう自体の甘い香りはミツバチに好まれるそう。
果皮は小さく固く、収量が望めないため、他の品種にとってかわられてしまっていたけれど、最近になって見直され、オーストラリアなどでも栽培されているらしい。
長期熟成が可能で、若いうちのはちみつっぽさが、熟成されるにつれてナッツっぽくなってくるとのこと。
日本で栽培されると、どんな感じになるのか?
植樹サポーターの記事からすると、2019年に植樹され、現時点(2024年)で4年目。
実のなり具合をちゃんと見てくれば良かったなぁ……。