竜眼については、「ドラゴンの目? 竜眼(善光寺)2020年8月21日」の記事の中で紹介しているだけなのだけど、そこにもあるように竜眼(リュウガン)ぶどうは、善光寺ぶどうとしても知られ、長野県の特産品種。古くから栽培されている日本固有種のひとつです。
ちなみに、再掲にはなるけれど、日本古来種とは
甲州 甲州三尺 竜眼 紫葡萄 水晶葡萄 聚楽葡萄 の6種。
甲州については「甲州種ワインってどんなワインなんだろう?2019年8月10日」
甲州三尺は「影の主役 甲州三尺2020年8月31日」
紫葡萄については「幻の紫葡萄2020年8月25日」
竜眼は龍眼という名でもワインにされているし、善光寺ぶどうという名前でもあるけれど、たぶん、全部同じ種類。
令和3年度の調査では、全白ワイン品種の上位8位なのは、ここ数年変わらないみたいで、若干、増えているかなの印象だけれど、そのすべては長野県産です。(データに上らないのはあるかもだけど)。全量166tのうち166tが長野県産。
VIVCのデータベースでは、プライムネームは「LONGYAN」で、品種の原産国または地域はCHINA。シノニムに「RYUGAN」で出ているので、同じ品種かなぁと。
善光寺ぶどうや竜眼(ぶどう品種)で説明されているものにも、「中国原産」とあるしね。
いろいろ検索を続けると、1978年の論文がヒットして、中国の龍眼ブドウが明治初年に長野市近在に導入されて、その後、栽培が続けられていた……と。(別のサイトでは「奈良時代」という説もあります)
そして、マンズワインが醸造所を勝沼に作ったのが1962年。その当時、甲州種はワインぶどうとしてはイマイチの評価だったけれど、研究開発の結果、1968年にはコンクールで金賞受賞するほどの成果を。その当時、細々と栽培されていた龍眼に着目し、試験栽培を開始。1969年には試験醸造によって甲州同等のワインがつくられることがわかり、それ以降、上田市や小諸市でも植え付けられることに。これが1972年あたり。1973年には小諸ワイナリーが建設される。
中国原産で中国で栽培されている「龍眼」に対して、長野で系統選抜された品種を「善光寺ぶどう」と呼称するようになった……とあります。
けど、結局、日本ワインになると、善光寺ぶどう、龍眼、竜眼、善光寺竜眼、長野竜眼……とまだまだ混在中だったり。(たぶん、品種としては同じ)
また別の一説では、甲州種もそのまたずーっと前(800年くらい前)に、龍眼から派生した主なのかも? というお話も。
甲州と竜眼の品種特性も、論文には書いてあるらしいのだけど、WEBでは抄録までしか閲覧できないので、わからないのでした。竜眼(善光寺ぶどう)のほうが、粒が大きい気はします。ワインにすると、竜眼のほうが、日本酒っぽい感じが多い気も。
#日本ワイン#今日のワイン
龍眼 2020
長野県北安曇郡池田町 (株)ヴィニョブル安曇野 DOMAINE HIROKI
アルコール分:12%/糖度:6.2%(実測)
安曇野市産龍眼 辛口白ワイン
透明度高め。ほんのり甘い香り。結構辛い。辛口の日本酒っぽい。
🖤🖤🖤(おすすめ) pic.twitter.com/x3FpvKAjmh— もりのパパ (@morinopapa) June 12, 2022