日本ワイン新酒、ヌーボーの季節?

ワインの世界でヌーボーというのは、今年採れたぶどうで作った新酒のこと。
有名なボジョレーヌーボーの解禁日は、11月の第3木曜日となっているのだけれど、日本ワインの新酒は、どうなんだろう?

山梨県では、例年なら11月3日に「山梨ヌーボーまつり」なども開催されて、この日が解禁日になっているのだけれど、今年のヌーボーまつりはコロナで中止。でも、解禁日はやっぱり11月3日です。
これまでの、ヌーボーまつりを思い返してみると、甲州、マスカット・ベーリーAのほか、ベーリー・アリカントとかもあったよなぁ。リースリング・フォルテもあるけれど、アジロンダック、巨峰やピオーネといった生食用兼用が多いかな。あと、デラウェアもあるけれど、たねなしブドウのデラウェアの収穫期は、他のぶどうよりずっと早いので、ワインができちゃうのも、かなり前倒し。

11月のはじめに広島でワイナリーめぐりをして、新酒まつりなどやってたのだけれど、この2つのワイナリー(三次、せら)では、今年の解禁日は10月31日(土)。
毎年、11月はじめの土日に合わせての解禁ということみたい。
ぶどう品種はピオーネ、キングデラ、ハニー・ビーナスなど生食用兼用で、辛口もあるけれど、甘口主体。

調べてみた結果、山梨のように大々的に「何日解禁!」と決めている地域は他に見ないし、「新酒解禁日」を設定しているワイナリーもさほどヒットしない。うーん、検索の方法が悪いのか……。

山形の高畠ワイナリーは、10月1日、5日にデラウェアの新酒発売。

同じく山形の朝日町ワインでは、デラウェアの新酒が10月1日で、マスカット・ベーリーAが11月11日。

丹波ワインでは10月9日にヌーボー(デラウェア)の解禁。これ以降、ヌーボーとしていくつかの品種(赤とか)が次々と解禁されるという感じ。

都農ワイン(宮崎)は、10月17日(土)が解禁日。今年はフェアはオンライン開催。品種はロゼのキャンベルアーリー、赤のマスカット・ベーリーA。やっぱり、宮崎は南だから、ちょっと早め?

神戸ワイナリーは、秋の感謝フェアを10月24日、25日の土曜に開催していて、10月23日が新酒みのり発売解禁日。赤はメルロ、白はシャルドネ・シナノリースリング・リースリング。

……ボジョレー・ヌーヴォーが、ボジョレー地区のガメイ種という単一地域、単一品種なのと異なり、日本ワインでは、長い日本列島の隅から隅までで気候変化もかなり違うことや、1つのワイナリーでも多品種を扱っていて、収穫時期がまちまちということもあって、なかなか新酒、ヌーボー解禁日!というわけにもいかないのかも?

山梨の場合、甲州・マスカット・ベーリーAという中心になる品種があるから、11月3日という日付を決めてても、ヌーボーまつりが開催できるてことかな。

ただ、デラウェアなら、基本、早飲みワインだし、桜前線みたいにヌーボー前線みたいなのもできて、おもしろいような気もするんだけど。デラウェアなら、たぶん、全国、どこのブドウ園でも、一番早く収穫できそうな気がする。

と、思いついて、島根ワイナリーを見に行ったら、デラウェア2020新酒発売は、なんと7月20日(甘口)。辛口は8月5日。島根は、デラウェアの収穫時期が他より早いらしいんですよね。

ヌーボー前線も作るなら、解禁前にやらなきゃ意味ない気がするから、来年かなぁ。ただ、1つ1つのワイナリーやオンラインショップを検索して出さないと難しい気がする。