以前、「セミヨンとサンセミヨン」の記事の中で、系図を書いてみたのだけれど、その当時の情報では出自不明のぶどう品種が多く中途半端だったので、今回、VIVCのデータベースからサンセミヨンのパスポートデータを見てみたのだけれど……。
サンセミヨン(SUN SEMILLON)データ登録はあるけれど、Full pedigreeの記載はありませんでした。
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ということで、前回作成した図を元に、新たな系図を作成。
多少、カラフルになったのは、VIVSの系図にあわせて、交配の記録によるものと遺伝子解析によって導かれたものの色を変えたところです。
もっとも前回の図から変更されたのは、「アンジェロ・ピロバーノ」の出自がわかったことくらいなんですよね。結局、アメリカぶどう「クレベリング」は、アメリカ種を含む交配種だろうということしかたどれなかったのです。
もっとも、グロ・セミヨンがセミヨンのシノニム(別名)だろうというところまでは確定しました。
ついでに、マスカット・オブ・アレキサンドリアの親もたどれたので入れてみましたが、いずれもギリシャのぶどう、現存するぶどうなのかは、まだ未サーチです。
こう見ると、サンセミヨンは、確率的にヨーロッパ系ぶどうの影響のほうが強い感じですよね。一度、長野の山辺ワイナリーさんのサンセミヨンを飲んだことがあるけれど、その時、懐かしい感じがしたのは、どこからくる味わいだったんだろう? マスカット? セミヨン? もっとも、クレベリングがtable grape(生食用)の北米交配種ということは、どこかにFOXYがあるかも?(データでは特定できていません)
ちなみに、このサンセミヨンは、以前も紹介したけれど、山梨果樹試験場産のぶどう品種で、「豊産性で酒質の優れた白ワイン用ぶどう新品種(アグリナレッジ)」。2000年の登録。
ワインとして出荷されているのは、既出の山辺ワイナリーさんのほかには、笛吹の日川中央葡萄酒さん、北野呂醸造さん、広島のせらワイナリーさん、福島のワイン工房あいづさんなど……、ブレンドも多く、それほど多くはないのかな? 醸造用ぶどう品種の世界では、20年というのは、まだまだ新参者なのかも?
#日本ワイン#今日のワイン
— もりのパパ (@morinopapa) April 27, 2019
サンセミヨン 2017
長野県松本市 (株)ぶどうの郷山辺
アルコール分:12%/糖度:6.7%(実測)
サンセミヨンの辛口白ワイン
あまり香りはしない。酸味が強いので結構辛口に感じるが、飲みやすい。
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