ドラゴンの目? 竜眼(善光寺)

リュウガン(ロンガン)には、ぶどうではなくってムクロジ科のライチに似た果物もあるのだけれど、日本ワインのぶどう品種にも、同じ名前の「竜眼」というぶどうがあります。

この「竜眼」は、長野市のほうでは善光寺葡萄と呼ばれて栽培されていたぶどうで、甲州などと同じ日本の固有種。
ちなみに、日本で古くから栽培されていて、日本古来種と呼ばれているブドウは

甲州  甲州三尺  竜眼  紫葡萄  水晶葡萄  聚楽葡萄 の6種。

これら日本に昔からあったブドウは甲州や竜眼を含め、遺伝子解析からヨーロッパ品種に近い種だとか。

このうち甲州は言わずもがな、日本ワインのぶどう品種の代表選手。
甲州三尺は、そのもの自体はあまり目にしないのだけれど、今、流行のシャインマスカットや甲斐路、瀬戸ジャイアンツなどという生食用ぶどうの交配元になっていたり、リースリング・フォルテ、リースリング・リヨン、ビジュノワールというワイン用品種の親にもなっています。

紫葡萄は復活中?だけれども、聚楽葡萄(京都のほうで栽培されてたらしい・これも復活中)、水晶葡萄は、ほぼ消滅していると考えられています。上のぶどうの系図の図では、聚楽に「×」がついているけれど、図を作成したのが2016年なんで、聚楽の復活のニュースはまだサーチできていなかった模様。

「竜眼」は、日本のワインぶどう品種白部門8位で、そのほぼすべてが長野県産。30年度の資料で140トンの受け入れ数量があるとのことなので、それなりにワインとしても見かけても不思議ではないのですが、我が家で飲んだ記録のある竜眼ワインはすべて長野県塩尻の(株)アルプス(桔梗が原ワインバレー)のもの。さすが、会社全体の年間の生産本数は日本で7番目となるおよそ300万本だそうですから(すべてが竜眼じゃないですよ)、うちの記録がすべてアルプスさんのなのも、妥当な線なのかも? 調べてみると、他に五一わいん(林農園:塩尻・桔梗が原ワインバレー)、塩尻市農協協同組合ワイナリー、安曇野のスイス村ワイナリー(日本アルプスワインバレー)などなど。

長野県は「信州ワインバレー構想」と銘打った振興策を推進中で、NAGANO WINE のオフィシャルサイトもつくられてます。こういうのを見ると、行ってみたいなーと思うのだけど、このコロナ禍が収束しないと、気軽に行けないかなぁ。