大研究!と書いてしまったけれど、知識も経験もさほどない我が家のことなので、例によって大風呂敷ではある。とはいえ、先日、株式会社アルプスのメルローを飲んで、次に井筒ワインのメルローを飲んだので、少なくとも2種類は飲んだことになるよね。
長野県塩尻市 桔梗ヶ原ワインバレー
(株)アルプス、井筒ワイン、どちらも、長野県塩尻のワイナリー……ん? もしかして、メルローって長野県多かったっけ?
と、またもやネタ元である、国税庁の資料を紐解いてみると、
メルロ(1295トン)の主要産地
1位 長野県 619トン(47.8%)
2位 山梨県 186トン(14.4%)
3位 山形県 121トン(9.3%)
国内のおおよそ半分のメルローが長野県産なのだから、我が家で飲んだメルローが2本続けて長野県産だったのも、確率的にはごく当然の結果なのかも?
おおっと、そういえば、ちょっと前に映画『ウスケボーイズ』の惹句を読んだんだけど、「桔梗ヶ原メルロー」ってあったよなぁ。桔梗ヶ原メルローと言えば、メルシャンのワインだけど、桔梗ヶ原って……長野県塩尻市じゃん。
塩尻市には桔梗ヶ原ワインバレーがあって、ワイナリーもたくさんあるみたい。そういえば、「塩尻」のついた銘柄のワインも良く見かける……すごいところだったんだ。
長野県といえば、山梨県に次ぐ、国内第二位のワイン産地。コンコードやナイアガラも突出してたくさん生産しているけれど、メルローの他、シャルドネも生産量1位なんだよね。
桔梗ヶ原メルローの話に戻るけれど、ここはシャトー・メルシャンのサイトに特設ページがあって、「桔梗ヶ原メルロー30年の軌跡」と題して詳しく出ています。
日本のワインとして、1989年に国際コンクールで初めて大金賞を受賞するまで&その後のお話が読めるよ。もともとぶどうの産地だったこの地に、1976年、浅井昭吾(麻井 宇介)氏が醸造用の欧州系、メルローの栽培を始めたところからのお話。
ちなみに、ウスケボーイズの「うすけ」は、この方のお名前だったのねー。(観てないの、バレバレ……気になってたけど、見逃したんだもん)
映画『ウスケボーイズ』は、浅井氏の元に弟子入りした3人についての実話に基づくお話で元はノンフィクション対象受賞の書籍。映画は、Amazonプライムでもレンタル配信中(現在は500円から)。その後、ちゃんと本は買ったよ!
根強いメルロー人気
さて、スタート地点である長野県はさておいて、残り50%超のメルローはどこで生産されているかというと、日本列島津々浦々のようです。
ワイン用ぶどう生産上位6県のうち、赤ワイン用品種上位5位までにメルローが入っていないのは、北海道のみ。ちなみに、上位6県は、山梨・長野・北海道・山形・岩手・宮崎。これだけでも、東北から九州までだけれども、統計資料に入らない県のワイナリーでもかなり自県産ブドウを使って作っていますよね。
メルローが他の品種よりも「日本の気候に合って(wikpedia)」いる、「樹勢が強く、病気に強く、多産であり、さらに産地をあまり選ばない(サントリーワインスクエア:ワインの基礎知識)」「土壌の塩分に弱いとされてはいるが、概して様々な生育条件や気候に問題なく適応する(WINE BAZAAR:ブドウの品種)」と、ざっと見ただけで、比較的育てやすい(あくまでも比較的だとは思う)ため、採用されているんだなとわかります。
さて、日本のメルローのお味は?
今回飲んだ2本とも、ミディアムからフルボディの中間といったところ。味は、好みだし、この2本だけでもかなり味わいは違っていたから、実際に飲んでみなくちゃってところかも?
日本ワインの中では、比較的、濃い赤ワイン。日本の赤ワイン品種は生食用兼用も多いため、総合すると、そうなるかな?
実際、塩尻だけでも中小から大手までたくさんワイナリーがあり、必ずメルローのワインは出しているから、そこから試してみるのも悪くないかも?
そこから全国に拡大して、比較できるのもメルローの楽しみかもしれない。
#日本ワイン#今日のワイン
OKUSHIRI 2017 Merlot:メルロー
北海道奥尻郡 (株)奥尻ワイナリー
普通メルローは赤ですが、奥尻ワイナリーのメルローは2016年同様に白です。ぶどうの色付きが良くなかったので白にしたかで、これは正解かも。さっぱりとしてどんな料理にも合います。
☆☆☆☆☆ pic.twitter.com/DR91uPLUJY— もりのパパ (@morinopapa) 2018年12月14日
メルローは赤ワイン用ですが、奥尻ワイナリーのメルローは少し赤味がかった白ワインです。奥尻ワイナリーはメルローの赤ワインもあります。2013年産のメルロー赤は飲んだことがあり、ブランデーかと思うほどのインパクトがありました。