国税庁の統計資料「国内製造ワインの概況(平成29年度調査分)」によると、日本ワイン用のブドウ品種の1位はもちろん甲州(白)・マスカット・ベーリーA(赤)。
では、2位はというと、ナイアガラ(白)とコンコード(赤)。これは、「ワイン原料用国産生ぶどう(赤白上位10品種)の受入数量」による数値ね。
ナイアガラは、北海道産が多いのかなと思ったら、長野県が1位。そういえば、長野県産のナイアガラも飲んだことある。
これは、「原料用ぶどう品種(白上位10種)の主要産地(ぶどう産地別受入数量)」という資料から。
ナイアガラもコンコードも、北米系品種。甘い香りのするやつです。
日本ワインコンクールの部門でいうと「北米系等品種 LABRUSCA」他には、デラウェアとかキャンベル・アーリーとかがここに入ります。
ちなみに、マスカット・ベーリーAのように、日本で交配してつくった種は「国内改良等品種 HYBRID & OTHER」ここには、マスカット・ベーリーAと同じく川上品種の「ブラック・クイーン」とかが入ります。これも、ほとんどが北米系の遺伝子が入るため、甘い香りがします。
反対に、特有の(フォクシーな)甘い香りのしない「欧州系品種 VINIFERA 」も、栽培され、ワインに使われています。シャルドネとか、メルロとかです。
以下、平成28年度版の上位10品種。
【白】
- 甲州 (甲州)
- ナイアガラ (北米系)
- デラウェア (北米系)
- シャルドネ (欧州系)
- ケルナー (欧州系)
- セイベル9110 (改良系)
- 竜眼(善光寺) (欧州系)
- ソーヴィニヨン・ブラン (欧州系)
- ポートランド (北米系)
- ミュラートゥルガウ (欧州系)
【赤】
- マスカット・ベーリーA (改良系)
- コンコード (北米系)
- メルロ (欧州系)
- キャンベル・アーリー (北米系)
- 巨峰 (改良系)
- カベルネ・ソーヴィニヨン (欧州系)
- ブラック・クイーン (改良系)
- ヤマソービニオン (改良系)
- ツヴァイゲルト (欧州系)
- ピノ・ノワール (欧州系)
もっとも、上位4品種で、白は80%以上、赤は70%近くを占めるので、下位にある品種のワインはそれほど多く見かけることはないかもしれません。それに、ワインの場合、単独品種ばかりではなく、複数の品種を合わせて使う場合も多いので、ラベルに大きく書いてあるとは限らないんですよね。
ただ、甘い香りがするのかしないのかは、好みがわかれるところだと思うので、使われているぶどう品種が、北米系or改良系なのか欧州系なのかをちょっとおさえておくと、ワイン選びが楽になるように思います。
もちろん、10位以下にもまだまだぶどう品種はあって、それもまた楽しいところです。
#日本ワイン#今日のワイン
山形ナイアガラ 白/辛口
山梨県西村山郡朝日町 (有)朝日町ワイン
山形県産ナイアガラ種使用の辛口白ワイン
甘口の多いナイアガラですが、甘い香り控えめで辛口もなかなかいい。さっぱりとして飲みやすい。
☆☆☆☆☆ pic.twitter.com/xMGNXjH5Ko— もりのパパ (@morinopapa) January 9, 2019
#今日のワイン
— もりのパパ (@morinopapa) November 25, 2016
2016 完熟 コンコード [赤] 辛口
長野県塩尻市 アルプスワイン
信州産の完熟したコンコードのヌーボーです。
甘い香りの辛口です。マイルドで口当たりがいい。
☆☆☆☆ pic.twitter.com/6SFpTAoemS