先日、珍しいぶどう品種のワインを飲んだ。
「レッド・ミルレンニューム」レッドなのに、白ワイン。
調べてみると、川上善兵衛交配品種の1つらしい。
#日本ワイン#今日のワイン
浅柄野 レッドミルレンニューム 2017 限定醸造本数4000本
滋賀県草津市 太田酒造(株)
アルコール分:10%/糖度:7.6%(実測)
滋賀県栗東市産ぶどうで造った甘口白ワイン
甘口でもそんなに甘く感じない。ライチのような香りで、少し苦味がある。好みが別れる味。
☆☆☆☆☆ pic.twitter.com/XiJSF1TgIv— もりのパパ (@morinopapa) July 11, 2019
マスカット・ベーリーAの生みの親でもある川上善兵衛さんは、本当にたくさんのぶどうの苗を輸入して、日本での栽培やワイン造りに適したぶどう品種を交配改良した人なのだけど、その中で優良品種として昭和15年に学会発表した品種は22種。そのうち、今でも岩の原葡萄園(川上善兵衛氏の創設した葡萄園)で栽培されている品種の中に「レッド・ミルレンニューム」があったのでした。
岩の原葡萄園(新潟県上越市)のホームページで紹介されている「善兵衛のぶどう」は5種。
- マスカット・ベーリーA
- ブラック・クイーン
- ベーリー・アリカントA
- ローズ・シオタ―
- レッド・ミルレンニューム
赤用の上記3種は、それなりにボトルでも見かけるのだけれど、白用のふたつは滅多に見かけない。
ローズ・シオターについては、2016年の日本ワイン祭りで飲んだ記録があるのだけれど、岩の原葡萄園のもの。
今回のレッド・ミルレンニュームは、栗東ワイナリーのものだったけれど、WEB検索しても岩の原葡萄園と栗東(琵琶湖)ワイナリーしか出てこない。やっぱり珍しいのかな。
ちなみに、上記リストの1~4までの、母種(めしべのほう)は、すべて「ベーリー種」です。5のレッド・ミルレンニュームだけが、「未詳1号♀×ミルレンニューム♂」で、母がベーリー種ではありません。日本ワイナリー協会の記事の中では、
マスカット香を持つ品種を特定できない未称品種(マスカット香のあるヴィニフェラ種とラブラスカ種の雑種と川上善兵衛は推測)とミルレンニュームを交配し昭和8(1933)年に初めて実をつけた品種。日本ワイナリー協会 ワイナリーを知る 2017年11月09日
とあり、生食用として期待できるとされていたみたい。未詳については、わからないとして、ミルレンニュームについても、検索では出てこない。(検索方法、いろいろやってみたんだけどなぁ。ネットでは無理か)
ちなみに、ブラック・クイーンもベーリー・アリカントAも、そこそこ全国のワイナリーで生産されています。ブラック・クイーンについては、29年度のデータでも赤品種の7位で、長野・山梨・山形の順で生産量が多いです。ベーリー・アリカントAについては、もう少し、量が少ないのでデータがないのですが、山梨・山形あたりのワイナリーさんのワインがヒットします。
自分の地域のぶどうばかりで、ワインを製造しているわけではないのですが。
ただ、ワインのラベルに「地域名」を表示する場合には、ちゃんとした決まりが作られていますので、ラベルに地域名が入ったワインなら、それを信用して大丈夫でしょう。