甲州&マスカット・ベーリーA

日本ワインの代表的ブドウ品種は何? というテストの問題があったとしたら、解答欄は2つで、答えは「甲州」と「マスカット・ベーリーA」のはず。
ソムリエ試験とかだと、こういう問題あるのかなぁ。

もっとも、ワインにするブドウの品種はたくさんあるし、何も甲州とマスカットベーリーAだけが日本ワインじゃないんだけど。
反対に、外国産の甲州とかマスカット・ベーリーAは、たぶんないので、この二種ならほぼ「日本ワイン」のはず。まあ、最近は「日本ワイン」とラベルに書いてるから、わかりやすくはなってるよね。

日本ワインコンクールでも、甲州については別に部門がつくられてたり、ほとんどがマスカット・ベーリーAという部門があったりと、いろんなところで作られているから、とりあえず日本ワイン試してみたいなーと思うなら、この2品種から、なのかな?

甲州(koshu)

甲州(こうしゅう) は、日本固有の葡萄品種で、中国原産の「竜眼」(龍眼 ロンガン)の変種とされていたがDNA鑑定により否定されており、現在も由来については不明な点が多いがヴィニフェラ75%中国ヤマブドウ15%の交雑種とされたことがあたらしい。生食用としても流通しているため、醸造者の調達経費が著しく高いのが難点であるが、ワイン醸造に適した強い酸味を持ち、日本で栽培される葡萄としては比較的将来性を秘めた品種である。(wikipediaより)

山梨県の勝沼が原産。西暦718年に僧行基によって伝えられたという伝説を持つ日本固有の白ワイン用品種。ヨーロッパ系品種に近く、シルクロードを経て伝来したと考えられている。淡く明るい紫色の実をつける。多湿な日本においても栽培が容易で耐病性が強い。香り味わい共におとなしいワインに仕上がる。(一般社団法人 日本ワイン協会 日本ワインを愛する会 ブドウ品種解説)

まとめてみると

  • 日本固有の品種
  • どちらかというと、ヨーロッパ系ブドウに近い種
  • 生食用(果物)として売っている
  • ほとんど白ワイン用

いろんな製法も最近では試されていて、ワインにすると、千差万別。
そのため、一本、何か甲州で作ったワインを飲んでみて、気に入らなかったとしても、それで、甲州は好みじゃないと決めつけるには早いし、反対もまたあり得ます。

マスカット・ベーリーA

マスカット・ベーリーA(Muscat Bailey A)は日本で栽培されている醸造・生食兼用の品種であり、日本における赤ワイン生産において主要な地位を占める。アメリカ系であるベーリー(Bailey)と欧州系であるマスカット・ハンブルグ(Muscat Hamburg)の交配によって生まれた欧米雑種であり、川上善兵衛が日本の風土に適したワイン用品種を作るために品種改良を行った、いわゆる「川上品種」の一つ。鮮やかな赤色を呈し、比較的渋味の少ないみずみずしいワインを産する。 (wikipediaより)

  • 川上善兵衛氏の生み出した川上品種
  • アメリカ系ブドウが入っている
  • 主に赤ワイン用(ロゼとか白もある)

欧米雑種で、アメリカ系のブドウが入っているため、ワインにしても大概「甘い香り」がします。ただ、これも作り手さんによって、いろいろ工夫がされるポイントなのか、それぞれに違った印象です。なので、1本、試しただけでは、何とも言えない奥深いものが……。